「ひぐらしのなく頃に」の惨劇を引き起こすルールXYZについて解説

皆殺し編のプロローグにて明言された、作中で惨劇を引き起こす3つのルール、

通称:ルールXYZ

作中で発生する様々な惨劇は、これらのルールに基づいて発生しています。

今回は、「ひぐらしのなく頃に」シリーズで巻き起こる凄惨な出来事を分類したルールXYZについて解説します。


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ルールX

「雛見沢症候群を発症し、疑心暗鬼に囚われる」

ほとんどの世界で発生し、部活メンバー視点で描かれる各編における惨劇のことを指します。このルールにより疑心暗鬼に囚われる対象者はランダムだとされ、雛見沢の誰もが災禍の中心となる可能性を持ちます。

ただし、必ず発生するわけではなく、皆殺し編や祭囃し編ではこれらを起因とした惨劇は発生していません。

具体例

  • 鬼隠し編の圭一:周囲が自分の命を狙っていると思い込み、錯乱の末に魅音とレナを撲殺。自身も末期症状によるリンパ腺の痒みで喉を引き裂いて死亡。
  • 綿流し編の詩音:雛見沢連続開始事件を引き起こしているのが園崎家だと信じ込み、想い人の北条悟史の敵討ちに関係者(と思い込んだ人物)を殺害。
  • 祟殺し編の沙都子:叔父の鉄平からの虐待により症状が悪化。圭一が殺害したはずの鉄平の幻覚を見続けてしまう。周囲からの言葉も全く届かない。
  • 罪滅し編のレナ:鬼隠し編の圭一同様に自分の命が狙われていると思い込み、学校籠城事件を引き起こす。奇跡的に圭一の説得により正気を取り戻し、生徒に犠牲を出すことなく警察に逮捕された。

ルールXを解決できない場合は後述のルールY,Zを打破することはできず、仲間との信頼関係による雛見沢症候群の発症を回避することが求められます。

ルールY

「どの世界でも必ず起こる事象」

ルールXはランダム性が高く、そもそも発生しないこともあるのに対して、ルールYはどの世界でも必ず発生します。これは特定の意思に基づいて起こされている人為的なものとされます。

具体例

  • 富竹ジロウおよび鷹野三四の死:綿流しの晩に必ず発生し、ルールXの引き金となることもある。この事件は鷹野の終末作戦の一部であり、鷹野の死は偽装である。鷹野の強い意志によって祭囃し編以外で必ず発生する。
  • 古手梨花の死:昭和58年の綿流しの時期に必ず発生する古手梨花の他殺事件。鷹野の終末作戦の要であり、梨花の回避したい死の運命そのもの。
  • 雛見沢大災害:上記の梨花の死後に発生する事件。正体は鷹野の終末作戦により実行された滅菌作戦であり、鷹野の意思に基づいて必ず発生する。

ただし、意志の強さを上塗りした場合はその限りではなく、例えば綿流し編および目明し編では発症した詩音の意思の強さが上回り、梨花は死亡したものの雛見沢大災害は発生していません。


ルールZ

「長い年月をかけて雛見沢に熟成された因習」

雛見沢に住むすべての人間に影響を及ぼす、土地柄や習慣、暗黙のルールを指します。これそのものが惨劇の直接的な引き金になることは少ないのですが、ルールXやYにより発生した惨劇をより解決困難なものにしうる危険な風土です。

具体例

  • 園崎ブラフ:園崎家の家訓として、自らにとって都合のいい事象が起きた場合は、たとえ偶然の産物であっても自らの差し金であるかのように振舞うよう言い伝えられている。雛見沢連続怪死事件は村の敵とも呼べる人物が犠牲となっていたことから、さも園崎家が引き起こしているかのような煮え切らない態度をとっていた。
  • 北条家の冷遇:ダム戦争時に敵対した北条家に対する村ぐるみでの冷遇。北条夫妻の死により園崎家「以降北条家に関わるな」という号令を発したが、残された悟史や沙都子を許すと明確にしなかったため、今でも北条家の者は無視(関わらない)されている。祟殺し編の一因。
  • オヤシロさまの祟り:悪いことがあると「オヤシロさまの祟り」として処理されてしまい、それ以上の発展が望めない風土。逆に言えば、悪いことが起きてもオヤシロさまのせいにすることで改善につながらない。

ルールZは古くから雛見沢に住む村人だけでは打開できないほどに生活に根差した問題でした。

それを打ち破れるのは、外の世界からやってきた圭一であり、彼の仲間と村を思う心に動かされた仲間たちだけなのです。


まとめ

以上のように、個別の事件を見るだけでは気付けない、惨劇に至る条件が存在しています。

これらをすべてクリアしていかなければ惨劇の運命は覆せず、全員が笑顔で昭和58年の6月を超えることはできませんでした。

それが成し遂げられたのは、百年にもわたる繰り返しの中で、梨花や羽入はもちろん、部活メンバーや他の人物が自らの過ちを悔い、無意識化でも成長していたことによる奇跡なのです。


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